試写会にて。
誰も血の繋がった家族じゃないのに、なにより幸せな家族の姿がそこにあって、普段当たり前に法や倫理のもとで間違いだと認識していることがゆらぐ。何が正しくて何が間違いなのかわからなくなる。白黒つけられることなんて世の中にはひとつもないんじゃないかな。
生きていくことの難しさを身を以って感じたことのある人なら、この映画を軽い言葉で言い捨てたりできないと思う。生きていくことのなんと簡単で、難しいことか。
本当の家族を用いずに、本当の家族を見事に描いていたと思います。パルムドール受賞おめでとうございます。
