ようやく鑑賞。予想していたのと良い意味で違った映画。生活感溢れる前半の流れと、様々な事実が明らかになっていく後半の流れの対比が怖ろしい…。
既にあちこちで言われている事だが『歩いても 歩いても』と『誰も知らない』をドッキングさせたかのような作品だと思った。
また『誰も〜』の頃から感じられる事だが、是枝監督、子役を含めて俳優陣の自然な演技を引き出すのが本当に上手い。どこまでが台本でどこまでがアドリブなのかが分からない。
子どもが主体となるシーンでは、カメラも子どもの目線になって撮られているし、最後の場面まで観ると、少年の自立の話として見る事ができるとも思った。とはいえ『誰も〜』同様、彼らの将来がどうなるのか、決して明るい未来ではないと思われるのが苦しいのだが…。
万引き、車上荒らし、誘拐、虐待、JKビジネス…。様々な社会問題がテーマとして含まれているが、映画の中でそれが是が非か答えることはされていない。だが、終盤の安藤サクラの台詞といい、考えさせられる作品ではある。みんな観るべし！
