結局、本当の家族ってなんなんだろう。
おばあさんの真意が見えなかった。
けれど、きっと警察たちは「偽りの家族」から確かに居場所を奪ったし、父母役はあの事件から確かに絆にヒビを入れたんだと思う。
それでも、凛ちゃんにとっては確かに救いの場所だった。
警察の言葉は本当に正しかったのだろうか。
人は、家族の元にいることだけが本当に救いになるんだろうか。
そんなことを、ぼんやりと考える。
「震災の時期に、家族の絆に落ち着いたのが納得いかなかった」
その言葉を知ったあとだと、ああ、ここまで「怒り」を感じる作品をあたしは知らないな、と思うんだ。
泣ける感動作、ってわけじゃない。
あたしたちの胸に深く突き刺さって離れない。
そんな映画だった。