家族とは？幸せとは？深くて上手く言葉にできない作品だった。擬似家族がひとつ屋根の下で暮らしているところから始まり、話が進むにつれて一人一人の背景、人物相関図が見えてくる。貧困、育児放棄、DV、ネグレクト、世間では切り捨てられてしまうであろう犯罪者。だけどそれぞれに理由があり悪者ではない。血が繋がってなくても愛と絆があって家族より家族だった（語言力）印象に残ったセリフは「誘拐したんじゃない」「誰かが捨てたものを拾ったんです」警察によって家族が離れ離れになる現実的なラスト。法律や血の繋がりは時に残酷。エンディングのりんが一人遊びするシーンは胸が締めつけられた。血の繋がり=幸せではないということ。結局、万引きは生きる為なのか、万引きはコミュニケーションだったのかはわからない。
