ちぢみりゃんまち

万引き家族のちぢみりゃんまちのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
3.8
日本の奇怪な事件は、島国ならではか、エネルギーが外に出ずに、家族などの小さい単位で残虐性を帯びて発生する場合が多いように思う。こうした映画は昔からあるような気がするが世界で評価されたのは世界経済の膠着が目に見えて内へのエネルギーとして現れだしているからかもしれない。

リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林相変わらずうまい。
ありがちな小細工もなく、全てがバランスよく整えられていた。
問題提起だけ、ストーリーが薄いというコメントが散見されるが、映画は現代を移す鏡でもある。即ち現代はストーリーがないのである。そうした世情を反映している作品だと理解されたい。
そして、細野晴臣の音楽がまた素晴らしい。