大福

ガンジスに還るの大福のレビュー・感想・評価

ガンジスに還る(2016年製作の映画)
5.0
インド映画といえば「歌って踊る」イメージですが、今作は歌も踊りもなく、描かれるのはひとつの場所と、ひとつの家族だけ。本当に狭い物語なのですが、インドという国が育んだ死生観が繊細に、濃密に、どこまでも深く描かれている素晴らしい映画です。
過剰な悲壮感や幸福感はなく、生と死の境もない。どちらも等しく描かれているので、その潔さが清々しく、観たあとは心の底から晴れやかな気持ちになれました。

鑑賞後、脚本/監督のブティアニさんのインタビューを読んでみたら、撮影時には24歳だったと知ってものすごくビックリしました。母性さえ感じる優しい視点はてっきり60代くらいの方かと思ってた。
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