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彼が愛したケーキ職人の39のレビュー・感想・評価

彼が愛したケーキ職人(2017年製作の映画)
4.8
空気感がとても好きな作品。
物悲しげだけど、透き通った幸せが常にそこに存在しているというか。

イスラエルがこんな繊細で発展した映画を作っているだなんて知らなかった。ラブストーリーであり宗教映画。人間ドラマとしても楽しめた。監督もまさかの本作が長編デビューの若者。びっくり。視点が鋭い。

好きなシーンがいっぱいあるし、どれも心に残るカットだった。トーマスが心を込めて焼くお菓子も静かに物語に寄り添うようにそこにいて、登場人物の1人だった。素敵。

「今日は安息日です。」というエルサレムの街の放送が物語の区切りとなっていて、トーマスとアナトも安息日を迎える度に一歩ずつ前に進んでいるように見えた。

黒い森のケーキ、いつかドイツに行って食べたいな。
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