KENJI

セレニティー:平穏の海のKENJIのレビュー・感想・評価

セレニティー:平穏の海(2019年製作の映画)
3.0
スティーヴン・ナイトの時代を切り取るセンスはピカイチ!
あの義父殺しの子は、この現代社会において「弱者」のレッテルを自ら掲げてそこに居座る「悪」そのものである。
この作品が面白いのは「ルール」がテーマであるということ。
人を殺す行為は「悪」であるという道徳心よりも、この社会では「ルール」によって認められた「弱者」であるならば、人殺しも「悪」にはならないということをスティーブン・ナイトは懸念しているのである。
作中では子が義父を殺すシーンは伏せてあり、子の別人格(父親)が実際には手をくだしているのだが、最近の無差別殺人犯の特徴でもある「もう一人の自分」が上手く表現されている。
物語としては父親が義父を殺るのか殺らないのかというサスペンスのほうが好みではあるが…
てか、そっちでいけよ!! 3点!!
KENJI

KENJI