アベベチゴベナ

焼肉ドラゴンのアベベチゴベナのレビュー・感想・評価

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)
5.0
序盤のとっつきにくさみたいなところはありましたが、中盤から後半にかけての畳み掛けは良かったです。

「良くできた話」とか「スッキリする脚本」ではなくて、なにかこう心にモヤっとしたものが残り、涙が出つつも気持ち良くさせてくれない話でした。
話自体の強度が強く、中盤のある人物が退場するところや、終盤の彼らの将来がチラつくところは、とてもパワーがありました。

劇中、割と多めに人物が登場しますが、みんながみんな、全部を思い思いに喋るのでかなり演劇的な映画だなと感じました。


日本で「民族差別」というと、黒人差別のように長い歴史がなく、特にここ80年前からのことのように描かれていました。この作品きっかけで沢山の人の意識が少しずつ変わっていくことを願うと同時に、自分にも問い続けていきたいなと思いました。