水野しず

I am Sam アイ・アム・サムの水野しずのレビュー・感想・評価

I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)
3.9
私は「意義あり」に対して現実(コミュティーが構築する共同幻想)という「常にイエスノーの関係性が転覆しがちなルール空間」へのカタルシスを感じているので、英語バージョンの「意義あり」をこれでもかというほど何回も拝聴できて大満足でした。

今改めて観ると、程度によって内容は変わってくるだろうが知的障害特性を持っているからこそ優位性を持てる仕事って現代においてはわりと普通にあり得るのではないかと思いました。発達障害特性を生かせる仕事が普通にあるのと同じで。勿論無い方が汎用性があり生きやすいのはそうだと思いますが、生き方をカスタマイズする余地は10年前より考えられる。知的障害の人間が特性を発揮して労働しているシーンがより一般的で見慣れたものになったらいいと思います。立ち回り次第では知的障害特性が優位性を持ち得る環境になりつつあると思う。この映画はあくまでフィクションであり映画だけど、前述したようなことが一般化ていく過程への精神的根回しがあるといいなと思ったので金曜ロードショーで年2で流してほしいです。