みつばち

来るのみつばちのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
3.3
夏の夕立ちが降りそうな午後に観たから怖さ倍増。久しぶりに「怖い!」と心から思える映画を観た。
海外のホラーよりも日本のホラーの方が身近に感じるから怖く感じるというのも大きく関係してる。まあでもこの映画に関してはホラーというよりも霊なんかより人間の方がよっぽど怖いということを我々に再認識させてくれたように思う。
田舎の風習、セクハラしてくる親戚のおじさん、意地悪な姑、イクメン、不倫、SNSによる自己顕示欲、虐待、色んな人間の怖さが詰まってた。
前半の法事のシーンで始まり最後の御祓いのシーンで締めるところにも繋がりを感じる。
人間の弱さについて触れていると共に日本の男女による格差について考えさせられる作品でもあったと思う。
中嶋哲也は日常におけるこういう不穏な空気を作るのが本当に上手い。
あと御祓いの人がカプセルホテルから出てくる時のカメラワークが特に最高だった。
役者さんの良さが本当に活かされている映画だった。妻夫木聡のいつもニコニコしてて人当たりいいのに目の奥が笑ってない感じが最高過ぎた。(「渇き。」のサイコパス刑事役と似たものを感じる)
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