悪魔崇拝系では1番好みかも。
そこらのカルトや悪魔崇拝だと(日本人的感覚なせいもあるかもしれないが)漠然としすぎていたり、突拍子も無い事象が起こり出して訳が分からなくなる。
しかし、この作中では比較的どの人間にも距離が近い現象や起こり得る心的状況を描いているので、無信仰・無宗教の人間にもわかりやすい。
悪魔や儀式に関する説明は端的に解説されており、ちゃんと観ていれば理解できる。
ゆったりしたカメラワークや定点からのグローズアップダウンは観る人によっては退屈になるかもしれないが、実際に第三者に対して気持ちをとても良く煽っている。
終始「理解出来ない怖さ×理解できる怖さ」が上手く黄金比で掛け合わされているような、先の見えない真っ暗な井戸を覗いた時と同じ感覚を覚えた。
最後にはお口直し？として、ポップめで明るい曲調のエンディング曲が用意されている。
なんだか品がある作品。
