ようやく見れましたよ。
さて、ちまたでは評価が高い本作、私はとっても良かったです!
何がいいってクラシックなネタに対して、わかりやすい映画的な表現を散りばめ、「普通の人」が「普通に怖い思いをできる」映画に仕上がっていること。
ホラーというニッチな映画ジャンルはともすると内輪ウケの世界になりがち。マニアックな引用やらに溢れて、一見さんお断り状態。キャビンインザウッズ状態。
本作は家族の崩壊と、悪魔教的なやつという不変的なテーマ、撮影技法もわかりやすく「それっぽい」ので、誰でも安心して怖がれる。
徹底的に考えて作られたんだなぁと関心。
前半の家族間不快劇、キチガイ母ちゃんの謎解き、終盤の怒涛感、前編通じてのトニコレットの顔芸、コッコッコッ。
いやーいいもん見た。
ちょっとシャイニングを再見したくなった。
あと、怒涛の終盤は、元気になったトニ母ちゃん、唐突な出現、兄貴のヨダレに笑い出しそうになったが、緊張感がそれを許さないという、「葬式で笑ったら最後」、「うんこもれそうな時ほど頭がクリア」みたいな、観客の生理的な作用による盛り上がりを感じた。改めて、笑いと恐怖は紙一重だと。
さらに追記
イット・フォローズでも感じた、現実感の欠如というのも付け加えたい。母ちゃんも、父ちゃんも、外的な社会との関わりを示すシーンはほぼなく、兄貴と妹もしかり。
こういう劇回しも多分良かったんだろうねぇ