Ryan

アンセイン ~狂気の真実~のRyanのレビュー・感想・評価

3.8
ただただ不快


ストーリー
ストーカー被害に遭い、逃げるように引っ越した女性。しかし精神的苦痛は癒えず、カウンセリング施設に相談に行くと強制入院させられてしまう。やがてその施設に、彼女をつけ回していた男が職員として現れる。


主演 クレア・フォイ
監督 スティーヴン・ソダーバーグ


当時極秘でiPhoneを用いた撮影が行われて話題を呼んだ今作。
鑑賞。
スコアより全然面白い。
その代わりかなり不快
逃げ場のない感覚と屈折した愛情に逃げたくても逃げられない。この体験に近い事が行われていると思う度ゾッとする。

終始暗く重くのしかかる映像体験とほぼ音楽のない気持ち悪さ、そしてiPhoneという誰しもが持っている機材を使っての撮影に妙にリアル。それが気持ち悪いし終始不快になる。
本国でも評価が高い理由はそこにあるだろう。一歩間違えればB級映画扱いされかねない題材に恐れる事なく攻めた今作への想いは強い。

登場キャラは少ないものの次第に鮮明になっていく描写はとてもユニークでジョーカーに近いものを見ている感覚にも陥る。
ソダーバーグ監督の盟友も一瞬の登場に思わず興奮する。

無理のある設定に思えるがここまで振り切れると面白い。ただ不快だが。
強心臓な方にオススメ。
Ryan

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