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母さんがどんなに僕を嫌いでものyuiのレビュー・感想・評価

3.5
被虐待児は受けた心の傷が大人になってから開きはじめたり(自分が受けてきたのは虐待だったのだと気付くことで生まれる苦しみなどで)自己肯定感が過度に低いことで人間関係に支障をきたしたりすることが多いと思うが、主人公は自分の中の恨みや怒りを抱え込んで孤立するのではなくきちんと人と関わって、真面目に仕事をこなし、自分でしっかり生活を立てていた。自分を傷つけ続けた母親とも向き合って、復讐することも出来たのにそれを選ばなかった。あまりにも立派で眩しすぎて涙が出た。
作中では詳しく描写されなかったけども森崎ウィン演じる彼も何か家庭での複雑な問題を抱えているであろうからこその主人公との距離感が絶妙で、一見ぶっきらぼうで自分本位にみえる言動からのぞく優しさや思いやりのバランスがとても良かった。
いい人たちに出会えて本当によかったと思う。
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