それぞれのエピソードが縦軸と横軸で少しずつ重なりあって織りなす優しい物語でした。主人公の佐藤は、気のいい控えめな青年。あまり張らない声も、大人しめな服も彼の人となりを表していて、映画の中では三浦春馬さんは、やはり佐藤そのものでした(とにかく優しい好青年!)。10年の時を経てどのカップルや家族にも積み重ねてきた歴史や、積み重ねることが出来なかった歴史があり、偶然も必然なのかなと思わせるストーリー。個人的に「ボクサーと公園の男の子」、そしてアイスクリーム屋での「佐藤と友達の娘」のシーンが胸に迫りました。音楽もストーリーをつなぐいいエッセンスになっていました。静かに心に染みる作品です。