エメチン

アイネクライネナハトムジークのエメチンのレビュー・感想・評価

4.1
特に劇的な変化のないような登場人物の日常を淡々と映しつつ、終盤はつるべ打ちのように伏線回収していくのが、物語的な気持ち良さがあるのはもちろん基本的に刺激のない人生にたまに起こるドラマチックな瞬間を象徴しているように感じた。象徴といえば、頻繁に登場する木の枝は、先が分岐する形状から劇中で反復されるたらればのメタファーにも見え、終盤ある登場人物が木の枝を踏むことで折るというアクションは分岐を止める(自分の未来を選択する)という意味に思えた。
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