なちゃん

教誨師のなちゃんのレビュー・感想・評価

教誨師(2018年製作の映画)
3.9
日本の死刑制度や現代社会の歪み等について正しい答えが分からなくなってしまったし、自分は「なぜ生きるのか」と考えても理由が見つからなかった。
死刑判決が下るほどの罪を犯した者であっても、自分の言葉が信用されない悲しさや周囲から見放される孤独感に押しつぶされる姿に涙を誘われた。
当然、罪悪感で後悔する者たちもいるのだから「すべての命は平等で失われて良いものはない」と言うのであれば、そういう彼らが命を奪われることは間違いであるようにも感じた。
誰だって罪を犯して失敗や後悔を重ねながら人生を進めているのだと再認識。
死刑囚6人の演技も精良なもので、だからこそ成り立つ映画だなぁとしみじみ。
なちゃん

なちゃん