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ピラニアのRのネタバレレビュー・内容・結末

ピラニア(1978年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1978年のアメリカの作品。

監督は「グレムリン2」のジョー・ダンテ。

あらすじ

アメリカ陸軍の極秘施設で品種改良され、獰猛化したピラニアが施設から放流されてしまい、付近の河川に遊びに来ていた人々が次々に餌食となる中、ピラニアの被害を食い止めようとする主人公たちの姿を描く。

ちょうど中古で見つけた本作の「続編」にあたる「フライングキラー」を観始めたタイミングでアマプラで配信されているのを発見して、観た順番は逆だけど鑑賞。

「フライング・キラー」よりも面白かったです。

お話はあらすじの通り、所謂「生き物パニックもの」で、当時「ジョーズ」の世界的ヒットを受けて数多く製作された中でも、「ジョーズ」の監督であるスピルバーグが「(ジョーズ)の模倣作品の中で最高の作品」と評価しただけあって、まさにお手本のような作り。

で、この後、「続編」となる「アバター」のキャメロンによる「フライング・キラー」が製作されたわけなんだけど、そっちのレビューで書いたように直接的なつながりはない。あちらは「フライング」の名の通り「飛んで襲いかかる」のが特徴的だったのに対して今作のピラニアはどストレート、変化球一切なしに群れでガツガツと襲いかかってくる。

また、あちらは直接的にピラニアを出しちゃったことで、そのチープさが浮き彫りになり、その結果失敗してキャメロンにとっては「黒歴史」となってしまったわけだけど、今作は、あえてなのか、予算の関係なのかわからないが、直接的に「見せない」ことでその脅威性を現しているのが相違点か。

また、そのピラニアによる犠牲者もまさに「食い散らかす」という表現がぴったりなほど体のいたるところが穴だらけの血だらけ肉片出まくりなグロ描写も結構頑張ってて、次作に比べてみても、一作目である今作の方があまりチープさを感じさせない。犠牲者も老人だったり、サマーキャンプ?に来ていた子どもたちだったりと「大丈夫なの〜?」というハラハラが継続する作りでスリリング要素も加味。

あと、見るからに軽そうな女子と悩ましげな女子二人組が出てきて、軽そうな女子が襲われると見せかけて、悩ましげ女子が犠牲になる意外性なんかもあったりして魅せてくるねぇ!

そして、クライマックス!!次作やリメイク版よろしく今作でも河川で開催されていたサマーフェスみたいなものに押し寄せる観光客をターゲットに阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられるわけなんだけど、ここも「見せない」工夫を活かしつつ、瞬く間に鮮血に染まる川辺とそこに漂うピラニアによって食い散らかされた無数の死体描写とかなり気合いが入っていて凄かった。

ただ何人か嫌なやつが出てくるんだけど、結局1人しか自業自得に死なないのはちょっと不満だったかなというくらい。

あと、監督がジョー・ダンテだからかコメディシーンも何箇所かあって、その被害を食い止めようと酔いどれガイドの主人公グローガン(ブラッドフォード・ディルマン「ハート・オブ・ジャスティス」)と調査員のマギー(ヘザー・メンジーズ「真夜中の極秘実験」)が奔走するんだけど、途中で何度か捕まりそうになってはドタバタで脱出するんだけど、特に陸軍に捕まって、なんとか看守役の目を外らせようと「スーパーマンだ!」とマギーが意外に豊満なパイ乙をいきなり見せるショットはラッキースケベ的に印象深い。

ラストはこの手のジャンル映画らしく、この恐怖は終わらない!的に終わる感じなんだけど、その結果が悪名高いあちらというのも少し不憫かも(まぁ、俺は好きだけど)。

ということで、「フライング・キラー」に続いて楽しく観れたんだけど、どちらか一方に軍配上げるならこっちの方が面白かったかなぁ。

しかし、監督だけ見るとジョー・ダンテにキャメロンとめちゃくちゃ豪華だよなぁ…。
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