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ホワイト・ボイスのRのネタバレレビュー・内容・結末

ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2018年のアメリカの作品。

監督は長編初監督のブーツ・ライリー。

あらすじ

カリフォルニア州オークランド。叔父の家の車庫を家代わりに暮らしながら、職探しをするカシアス・グリーン(ラキース・スタンフィールド「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」)はやっとの思いで電話営業の職に就くことに成功したが、黒人特有のアクセントが原因で客の獲得に難儀する日々が続いていた。そんなある日、白人特有のアクセントを習得したことで、瞬く間に成功者の階段を駆け上がったカシアスだったが、やがてその会社が巨悪にかたんしていることを知る。

Netflixにて。

パッケージの絵に描いたようなフォント文字とシンプルなパッケージを見てもわかると思うが、もちろん劇場は未公開、どうやらアマプラで配信されていたのをNetflixが買い取ったのか、Netflixで時々ある「タイトルが原題のままで調べないと邦題がよくわからない」作品として鑑賞。

ということで全くのノーマーク。あんまり期待しないで観たのだがこれがまためちゃくちゃ変な作品だった。

最近色んな作品でよく顔を見るラキース・スタンフィールド主演。

個人的には「ショート・ターム」のラッパーの子のイメージなんだけど、あとはNetflix版「デスノート」のLとか雰囲気のあるイケメン黒人若手俳優さんだ。

そんな彼主演のこれはコメディの部類に入る…と言って良いのだろうか。車庫を家代わりにするプー太郎(もはや死語か?)のスタンフィールド演じるカシアスが電話営業で好成績を残したことで、やがて会社の暗部に踏み入れていく…というお話。

この電話営業でトップの成績を残せることになったきっかけがタイトルにもある「ホワイト・ボイス」白人特有のアクセントを習得したから。

俺自身、英語は教科としてとってはいても、もちろんネイティブのなんたるかも全くわからないので、アクセントとか他の映画でもよくある「訛り」とかよくわからないんだけど、今作ではなんと別俳優さんが声を当てるという漫画じみた表現でこれを表しているのが面白い。

で、今回は吹き替えで観たんだけど、吹き替え版の元の声は今絶賛流行中の「東リベ」のマイキーでお馴染みの林勇さんが声を当ててるんだけど、ホワイトボイスは全く別の極端に爽やかボイス、うん、英語わかんなくても非常にわかりやすいねw

で、メキメキと成績を伸ばして、フロアの選ばれたエリート=「パワーコーラ」しか立ち入れない部署に配属され、会社の経営者キャッシュ(アーミー・ハマー「クライシス」)のパーティーに呼ばれたことで段々とテンションが変わってくる…。

そこまでは恋人のデトロイト(テッサ・トンプソン「シルヴィ 恋のメロディ」)との間に亀裂が生じたり、エリート思考になったカシアスと友だちが仲良いのか悪いのかわかんない喧嘩をしたりと青春映画っぽさを醸し出しながら進むんだけど…。

なんと会社はある薬を従業員に投与し「ウマサピエンス」と呼ばれる馬人間に変えて、まさに「馬車馬」の如く働かせるブラック会社だった!という展開に。

…え、どゆことー笑笑??

このウマサピエンスを発見するところがカシアスがヤクでラリってトイレに駆け込むと薄暗いトイレから突然「助けてー」とウマサピエンスが転がり倒れてくるってシーンなんだけど、完全にホラー。

そっからはスーパーコーラとか言ってられないカシアスはデトロイトやかつての仲間たちと結託して、会社相手に大規模なストを起こす展開になってますますカオスに。最終的にはウマサピエンスも参戦して、会社も陥落…デトロイトとも元鞘に戻ってめでたしめでたし…と思いきや、どうやらカシアスの吸った上物コカインにもその物質が入っていたのかカシアスもウマサピエンスに…というラスト。うーん、世にも奇妙な物語っぽーい笑!!

なんというか非常に才気走った内容でどんどんのめり込んでいく感じで絵面もオシャレだし、この監督今後要チェックかも。
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