渡辺

止められるか、俺たちをの渡辺のレビュー・感想・評価

止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)
4.2

2018/10/14
テアトル新宿にて鑑賞

2011年3月11日
誰しも記憶に新しい日
その日はある映画の準備で都内のスタッフルームで作業していた
そしてその時刻
交通機関は完全マヒ状態になったので、歩いて家に
ニュースでは東北の信じられない状態が延々と流れている

その時にスタッフから電話

「翌日になったら電車動いてると思うから来れそうならスタッフルームで」

翌日、スタッフルームに行き昨日の雑談もそこそこに普段の日常にすぐ戻った
テレビでは連日東北の想像を絶する風景

その中で

「映画を作る」

という事を1番考えた時期かもしれない

こんな事をしてていいのか?
何か他にやる事があるのではないか?
映画って究極言うとこの世からなくてもいいものではないか?

という葛藤

そしてこの映画の話

観始めて主人公の気持ちが分かりつつ、映画を作る、という行為を再認識というか気付かされた部分が多くあった

あんなに無茶苦茶な感じで映画は作られているのか?という件では遠からずある

何を撮りたいか分からないまま助監督を続け、やっと掴みかけたその時に
主人公はある行動をとってしまう

分かるような分からないような

でもあの映画に対する熱意、怒りを全て映画にぶつける!というのは最近忘れかけていたものそのものだった気がする

映画はこの世からなくてもいいかもしれない

でも

作られるのであれば最大限の熱意を持って作ろう

と再認識させてくれた熱い作品です
渡辺

渡辺