止められるか、俺たちをの作品情報・感想・評価

「止められるか、俺たちを」に投稿された感想・評価

2049

2049の感想・評価

4.3
1969年から3年間、若松プロダクションで助監督を務めた吉積めぐみを主人公とした実録映画。

1960年代というのは熱い時代だったんだろうなと思う。平成生まれの自分にとって実際にその熱量や空気感を感じることが出来ないのは非常に残念だ。学生運動、全共闘、日本赤軍…それが良かったのかどうかではなく、世界を変えたいと願う若者達が実際に拳を天に突き上げ声をあげる時代だった。そういった、目に見えない力強さがまだ日本にあった時代だった。
今や日本人は、諦観したような若者ばかりだ。反逆の精神を持ち合わせた人間はほとんどいない。ただ流され、望まず、世界を変えようとする人間などいなくなってしまった。僕を含め、日本は緩やかに坂道を転げ落ちている…

熱い時代に情熱の炎を燃やした若松プロダクション。その中で吉積めぐみはどう生きたのか…胸の内で煮えたぎる、実態のない情熱…その情熱を捉えられず、いったい自分が何を表現したいのか分からない。何に怒り、どこへ向かいたいのか、何を伝えたいのか分からない…ただ内から猛り狂う情熱に煽られた焦燥感に責め立てられる…ずっと表現者になりたかった僕には彼女の焦燥が痛いほど分かる。
焦燥感にムチを打たれながら何者かになろうとした若松プロダクションでの彼女の3年間の濃密な時間、同じく何者かになろうとした若者達と若松孝二との日々は今の我々には到底想像もつかないほど眩い光を放つ一時だったのではないだろうか。
鑑賞中、僕は彼女達が過ごした青春が羨ましくてしょうがなかった。

何を撮りたいか分からない。

人生はいつだってそんなものではないだろうか。だから誰もが何者かになろうと踠きながら生きているのだ。だからこそ、若松孝二は撮り続けたのではないだろうか。そんな苦悩も、ままならない人生も、怒りも何もかも壊し続けたのではないだろうか。

命を燃やした彼女の若松プロでの3年間に最大限の賛辞を贈りたい。きっと天国で彼女もこの映画を観たのではないだろうか。

このレビューはネタバレを含みます


気になっていた作品。1960年代後半のこの国を俺らで変えてやる!っていう気持ちを映画で体現しようとした若者たちは気持ちが良い(少々、過激すぎる部分もあるがw)

自分がやりたいことって何なんだろう?って考えされた。自分が真剣に打ち込めるものってなんなんだろうとも感じた。
門脇麦からでる色気がまた良い…
タモト清嵐演じるオバケは凄く良いキャラ。
ジム

ジムの感想・評価

4.5
白石和彌から見た若松孝二を描いている印象を受けた。
スコーレで観ることが出来て良かった。
癖がめちゃくちゃ強かった…。
と最初は思ったけど、よく考えれば映画監督をそのプロダクションを女性助監督の視線から映した映画だから当然なのかも。

普通の映画ではなく、社会性の主張が強い映画、そしてピンク映画の話。

自伝的な映画だけど、しっかりドラマがあり、同じ人間でこんな波乱万丈というか、深い世界で生きてる人達がいるんだなぁ。
自分が小さく感じます。

若松監督の映画は正直観たことない。
だけど、これを機に見てみたいとは思います。

もういい、俺の視界に入るな!って言葉使っていきたいです。
60年代後半 熱気 狂気
自由を求める怒り パワー
破壊と創造を繰り返す
映画 音楽 若者たち

俺たちは一体 何をしているんだ。
hibiya1975

hibiya1975の感想・評価

5.0
新宿って良い街だ。見終わって暫く近所のゴールデン街を散歩しました。
役者さんが皆良い。ロケも美しい。登場人物全てに愛おしさを抱ける。
あの時代の空気、微かに体験した世代なのでどの場面も印象的です。
今年の一位かもしれない。
良かった。
…でも、ググッと引き込まれる所がなかったかなぁ…私は。
終盤の、暗い部屋でのめぐみのシーンまでは。
「涙が止まらなかった」とか
「突き刺さった」とかいう感想をよく目にしてたので、ちょっと期待値上がっちゃってたかも。

あの時代ならではの熱さや、誰もが感じた事のある虚無感・焦燥感…とても好きだけれど、ひとつひとつのエピソード、やりとりがペターっと流れていく感じが、途中少し退屈しました。

最後も含め、あまり感傷的にならずサラリとしたあの感じも好きでした。
とにかく、自分の中で期待値上がっちゃってたかな~、と。
でも、良かったし、好きなんですけどね。
ゆゆゆ

ゆゆゆの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

大人の青春映画。
所々で現代の景色が遠くに見えてしまうのは少し残念だったが、お話の内容はとてもよかった。
めぐみの気持ちが痛いくらい刺さるお話。
何かになりたくて、でもどうしたらいいかわからないって誰しもが思う、だからこそ共感できると思う。
やりたい事を模索するめぐみが結局は女という性に勝てなかった?逃げてしまった?ような終わりが物悲しいような、残念なような…色々な気持ちにさせてくれます。
4

4の感想・評価

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この時代に生きる人たちの勢いを感じた。
今よりも力強く何かを求めている人たちを、めぐみを中心に捉えることで客観的に見ることができた。
周りに影響を受け、影響を与えるという関係が至る所にあり、社会全体で動いている時代があったんだな。
そんな時代に生まれためぐみも、確実に影響を受け、与えていた。めぐみの思いが伝わってくる。
映画を作るってなんだろうな。
はる

はるの感想・評価

3.7
本物の若松さんあまり知らずに観ました..が..

めぐみさんが凄いです。
自分が全力でやったものを優しく諭される
っていう悲くて虚しい様子が伝わってきた...
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