リーアム兄さん

ビリーブ 未来への大逆転のリーアム兄さんのレビュー・感想・評価

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)
3.7
【好きなセリフ】
ルース「国を変えろとは言いません。勝手に変わるからです。」

ハーバード大学法科大学院が女性の入学をまとめた後の6期生として入学したルース・ベイダー・ギンズバーグ(フェリシティ・ジョーンズ)。法科大学院生徒として、猛勉強し、大学を主席で卒業するも「女性だから」という理由で法律事務所では働くことができず、結果、大学で法律と性差別について教える教授となる。そんな中、夫のマーティン(アーミー・ハマー)が見せた「介護についての所得控除」に関連する案件により、彼女は法律から性差別をなくす活動に取り組むようになる。

実話に基づくストーリー。
アメリカだけでなく、日本にも根付いている「性差別」にフォーカスした作品。
「法のもとに平等」であるべき人間だが、その法律自体が性差別をしていた。
もちろん法律の作成者はそもそも「差別をしている」という認識はなく、作成時の「当たり前」をベースにして作成しているため、仕方がないことだが、それを「慣例」や「先例」として踏襲するのはおかしいこと。なぜなら時代の移り変わりに伴い、内容も変化していくべきだからである。
というルースの主張はその当時のアメリカの法律だけでなく、現代日本にも通ずるものがあると思う。
コロナに伴う仕事の仕方の変化に対する「仕事はこうあるべき」論など、変化を主張するものと保守派の対立はどこにでも起きること。
重要なのはお互いが理解しあい、受け入れていくことではないか、と考えさせられた。
また、単に「女性」差別について主張するのではなく、男性への差別的にも触れ、本当の意味での「男女」平等を訴えているところがしっかりと軸があっていいなと思った。

メッセージ性が強くとてもいい映画だったが、それとともに時代に合わせて変化していくフェリシティ・ジョーンズのファッションも注目。
可愛さと美しさを兼ね備えている。
特に1970年代の髪にスカーフをつけるファッションはどストライク。