ゆら

ブラック・クランズマンのゆらのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
2.5
・ブラック・パワーに完全に共鳴することのできない主人公、捜査に関わっていく中で差別のことを意識し始めるユダヤ人の相棒等、意外と重層的な描かれ方をされていて、そこはよかった。まあ人種差別というテーマを扱う以上はこれぐらいやってもらわないとむしろ困るけれど。
・軽妙で見やすいけど、サスペンスとしてはどうも弱い。二人で一人を演じているという設定(ていうか事実なんだけど)の面白さがあまり感じられない。ロンの役目が電話だけっていうのがやっぱり弱い気がする。
・最後の現実の映像へと繋げる手法は、あまり効果を発揮しているようには思えない。正直、本編には圧倒的な現実に接続できるほどの強度が足りない。燃やされる十字架で締めた方が、むしろ反人種差別作品として強力に成立しただろうと思う。
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