『ブラック・クランズマン』を観てきました。
予告詐欺過ぎてドン引きする程に身に詰まる、下手なホラーよりもずっと怖いクライムMovieでした。
これが本当に実話なのか疑いたくなる位に信じ難いストーリーですが、1番怖かったのはこの案件が今尚続いているという事。
『ブラック・パンサー』や『グリーン・ブック』の様な反トランプ政権的なメッセージを感じる映画の中でも今作は一層強い思いを感じました。
差別や迫害は決して過去のものではないし、それらを身近に感じることなく生きていける自分たちは世界的に見ると恵まれた環境にいるんだな、と痛感しました。
差別する側は自分たちを正義だと信じているし、される側も同様の正義を持っているからこそ和解の道は険しく、共存も困難になる。互いの想いの確執が正義を悪にたらしめる事など当事者たちには分かるはずもなく、当事者ではない自分たちは傍目八目的な意見を偉そうに述べて平和に胡座かいている事しか出来ない。
人間という《怪物》が如何に恐ろしく、正義と悪の線引きをその《怪物》が行なっていることを改めて考えさせられる映画でした。