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ブラック・クランズマンのaquacubeのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.0
・エンタメと風刺のバランスが素晴らしい作品。
1970年代の実話がベースのストーリーだけど現在進行形の問題でもあり、世の中は進歩したように見えてその実そうではなかったんだなぁ、と鑑賞後少ししょんぼり。
今のアメリカではマジョリティの1つのアイルランド系白人だって、昔は不条理な差別を受けていたし、だから警官や消防士など危険な職に就くことも少なくなかったし、今なおその名残はあるのに…差別の基準って違いをあげつらって勝手に線を引けばそこが基準になるんだろうなと思ってしまった。
・その人の考えることや行動ではなく、その人のアイデンティティや人種など本人が努力して変えることができない属性で差別することの不条理さ、ロンのように見て判る属性で差別されるときだけでなく、フリップのようにぱっと見で分からない属性で差別される環境に置かれた差別される側の居心地の悪さたるや。
・劇中にあった「警官=白人=黒人の人権運動の敵」とか「黒人=犯罪者」みたいな無意識のバイアスは、日本では気づいてないだけで日常の中にたくさん隠れてると思う。
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