雑賀和也

存在のない子供たちの雑賀和也のレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
-
1回目見たときにちょっとどう点数をつけたらいいのかよく分からなくてもう一回見てから点数をつけてみようかなと思い、そして2回目を見た。
しかしやはり点数をつける気にはどうしてもなれなかった。
なんなら2回目の方が途中ヨナスのお母さんが捕まったあたりでもう見ていられなくて帰りたくなったぐらいだめだった。
「心にナイフが刺さったみたいだ」
「育てられないなら産むな」
「思い出はベルトで叩かれたことぐらいだ」
これを12歳ぐらいの子に言わせるんだからね。
赤ちゃんが紐に繋がれても無視される世界。
自分の世界がまだちっちゃいから分かんないけど
本当に赤ちゃんがあの状況でも無視されるような所があるの?映画内だけじゃなくて?
自分の目で確かめないとと思わされた。
人類の歴史上世界規模で見ても今は最も幸せだろうと言われている。殺人なんかよりも交通事故で死ぬ人の方が多いし、どんな貧しい国でも大抵の人はワクチンが手に入るし、最低限の教育だって大抵の人は受けられるって言われてる。
でもだからってこう言う世界が無くなることは一生ないって覚悟しなきゃいけないし目を背けてはいけない。
自分はこの事実があるということに対して何かできることはあるのか?この映画を見てただ悲しかった、辛かったで終わってまた平然と明日からヘラヘラ笑って生きるのだろうか。映画の力ってそんなもんなのかな?事実を知って満足してるだけじゃむしろ罪深い。
とにかく考えてみようと思う。動いてみようと思う。
雑賀和也

雑賀和也