Ark

アメリカン・アニマルズのArkのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
4.0
ド素人の大学生4人が、美術品の強奪を企む。衝撃の実話。
実話系映画ではエンドロールにご本人の写真が流れるのはよく見るけど、本人が出演しているのは珍しい。
出所した後はそれぞれが自分の目標に向かって歩いていて、そこは素敵だと思った。


「自分の人生を特別なものにしたい」という気持ちから思い立った強奪。初めは漠然とした欲望だったものが、あっという間に強奪作戦として形を持つようになる。だけど作戦を立てても4人はただの大学生でド素人、計画は失敗に終わる。
それぞれの意思が犯罪への罪悪感で揺らいでいたのと、ひとつひとつの工程の詰めが甘かった。

「自分の人生は何か足りない」
「自分の人生を特別なものにしたい」
という思い。変わり映えのない毎日に嫌気が差し、刺激が欲しいと思ったり、具体的には浮かばないけど何か違う生活をしたい、という気持ち。誰もが感じたことがあるであろう漠然とした焦燥感である。そういった現状への欲求不満から軽い気持ちで始めた彼らだったが、計画を実行して7年余り服役を経験し、辿り着いた答えは“いつも通りの日常が良かったんだ”ということだった。

自分的には規模の大きい“若気の至り”で通ると思ったけど、そう言うには事が大きすぎたのでしょうね。
だけどある意味、彼らの言う「特別な人生」にはなったんじゃないかな。思いつきで強奪して服役してそれが映画化されたのですから。とはいえ後悔してるみたいなので、「しなければよかった」という結論には変わりないのでしょうね。

主人公はスペンサーかと思ったらウォーレンだった。主人公感のない主人公ですな。
2人の記憶が食い違ってたりするのがおもしろかった。人の脳っておもしろいよね。
チャールズが車内でキレるシーンや、盗みを犯行中の緊迫感が良かった。
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