種の起源
ストーリー
2004年にケンタッキー州の大学生4人が刺激がほしいというだけの理由で、トランスシルバニア大学の大学図書館から時価1200万ドルのヴィンテージ本を盗んだ実際の事件を、既に刑期を終えて出所した本人たちのインタビューを織り交ぜて描く。
主演 エヴァン・ピーターズ
共演 バリー・コーガン
ドキュメンタリー映画。
当時の事件を本人達と辿りながら物語が展開していくオーディオコメンタリー的要素もある。
この事件を初めて知ったのは、確かTVでみた「世界仰天ニュース」だったと思う。
不思議な事にTVで観た内容と"本人達"が出演し進行していく映画の内容やラストが違う事に「ん？」と複雑な疑問が生まれてくる。
感想は映画もTVも両方面白い。
それなら「TVでいいかも」と思ってしまった。
映画は映画の良さがありTVで描ききれなかった部分が盛り込まれているのは確かだ。
しかし、2時間の尺を持て余していたのもまた事実。中盤の中弛みと形式上、ご本人登場のバランスが弱かったとさえ思う。そのために不要な要素が多かったかな。それがラストに繋がる訳ではあるが。
この事件を見て感じたことは「なんて人間らしいんだ！」です。
本能に忠実というか、バカで愚かな子供達に対して周りの大人や社会が持つ狂気みたいなものが垣間見える。
「見せしめのために絶対捕まえる」と言う者もいれば「人の物を暴力で奪ってまで成功したいと思う人が理解できない」と断言する人物まで、幅広い世代がたった１つの話題を議論する。言ってしまえば「ただの本」なのに。
そこで"戦争"や"宗教"や"家族"を匂わせる演出はうまくもあり、恐ろしいなと感じた。
バリーコーガンもいいけどエヴァンピーターズが思ったより良かったな。
彼のドラマ「ダーマー」を急いで鑑賞しないといけなくなりました。
