オクムラ

アメリカン・アニマルズのオクムラのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
4.5
実在の事件を映画化した作品。
真実に基づく物語ではなく、真実の物語というのがポイント。

4人とも全く違う道を歩んでるのに共通した意識として、人生に刺激的なスパイスを!と特別な人生、体験を求めてしまった。

何が面白いって、正直共感出来ちゃうところです。多くの人が普遍的な毎日に刺激を求めて、普段しない特別なことをしてみたりするのと行動原理としては似てると思います。普段旅行しない人が一人旅したりふるそれと同じような。それを一線を超えたところで得ようとしていた。

最初は計画をクライム映画から着想を得ようとしていた際は楽しそうだったけど、いざ計画を実行するとなると彼らは悪人ではないし、そこまでする度胸も本当はない。だから、小さは綻びから計画はドミノ倒しで崩れていく。

やっぱり犯罪を平気でする人間は精神的に少し破綻してるような気がする。現彼らはその罪の重さに耐えきれていない様子であったし、普通はそうだと思います。

ざくっとに言えば武勇伝欲しさに犯罪を犯してしまった…。
映画後半途中でスペンサー達がバンに乗って移動してるときにスペンサー本人とすれ違ってる。各々解釈はある場面だと思います。

また本人たち4人の回想で分かることだけど、どこまでが真実なのかわからない。というのもウォーレンがアムステルダムに行ったのか、ディーラーに会ったのか、定かではない。4人にもそれぞれの解釈と物語があって、各々が信じたい物語を作ってる。結構やってることはしょーもないけど、なかなか深い。人間臭い。

個人的に凄い好きです!
というかめちゃくちゃ好き!
計画の稚拙さ、行動の雑さも青さとしか言えざるを得ない。実話だからこそ溢れ出すどうしようもない人間性が良かった…。

ただ、BJの立場からすると、4人の身勝手な行いは勿論褒められたものじゃない。
基本は頭の中で夢想して終わること。
何より犯罪から何か学べるとは思えない。当人達が一番身に染みてるとは思う。