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アメリカン・アニマルズのKのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
3.5
実行犯、その家族、そして被害者までもが出演したとんでもない作品。ノンフィクションというよりかは、ドキュメンタリーに近い。

“向こう側に何があるか知りたいと強く望み それを知るには向こう側に渡るしかない”
誰もが一度は駆られる衝動、『自分の人生を大きく動かしたい』。

その気持ちがプラスに発展する人もいれば、マイナスに堕ちる人もいる。結果的には彼らは後者だったのかもしれないけれど、多くの人が諦めてしまうその一歩を踏み出すことが出来た。
特別な自分に変わるきっかけを"実行した側の人間"なんだ。この差はでかい。

この作品を観て彼らのことを計画性のない馬鹿だ、滑稽だと笑う人より、本質的にはエネルギーを持ち得た人間なんだと評価する人の方が私は共感できる。

現在の彼らを見ても、とても落ちぶれた人間だとは思えない。あの4人の誰もが内なるエネルギーに満ち満ちていて、新たなる一歩を踏み出せていた。

『15時17分、パリ行き』と言いアメリカはこういうのを作品化出来るのが本当に凄いと思う。日本じゃまず厳しいものね。
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