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ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうたのJのレビュー・感想・評価

4.2
・物語★★★★
・配役★★★★
・演出★★★★★
・映像★★★
・音楽★★★★★

軽快でポップな楽曲のミュージッククリップとそのメイキングドキュメント、さらにはライブ映像までもパッケージにしたかのような、音楽好きのためのヒューマンドラマ。

エンターテインメントを追求した超大作もいいけれど、ひっそりこじんまりと上映される珠玉の名作に出会たときの喜び…
単館上映系の作品ならではのそんな魅力を感じられる作品です。


プロ顔負けの楽曲パフォーマンスと微笑ましいドラマを披露してくれるのは、どこにでもいそうな父と娘👨‍👧

セッションをしながら二人で楽曲を作っていく姿が素敵でした。
コンパクトエフェクターを踏みながらアルペジオのループを作っていくシーンなんかも、絶妙にリアルでしたね。


コミカルでチャーミングな夢見る親父は、まるで子どものよう。
でも、娘を見る眼差しは愛情に溢れていて、ライブ演奏中の穏やかな表情が印象的です。

対照的に、進学とひとり暮らしという“たびだち”を控えた娘は、とにかく素直で真っ直ぐなしっかり者。
同性愛というバックグラウンドが当たり前の恋愛として描かれ、もはや作品中のサブテーマとしてすら扱われていないあたりも、新しい時代の在り方を感じさせます。


彼らならではの親娘のかたち。
彼らならではの音楽。

We are…『we’re not a band』!🎸


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(※以下、ネタバレあり⚠️)

クライマックスを飾るオリジナル3曲のミニライブ👏👏👏
まるで観客としてライブ会場(レッドフックのレコードショップ)にいるかのような至福の時間を共有できます。

キーボードを前にしたサムが演奏をし始めるところでエンドロールに切り替わる演出もgood !
バックに流れるのは、タイトルソング『Hearts Beat Loud』のバラードバージョン。
これがまた聴かせるんです🎵😌


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劇場用パンフ★★★★★
全18ページ。
レコードと錯覚してしまうほどの凝った装丁。本物のレコード同様、きちんとビニールで密封しちゃうという手の込みようです。
カメオ出演などのサプライズ演出を明かしたコラムなど、必読の内容も盛りだくさん。
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