わっしょい

猫の恩返しのわっしょいのレビュー・感想・評価

猫の恩返し(2002年製作の映画)
4.0
日常のそばにある不思議な物語。

これまでの人生で幾度となく観た映画。
かなり久々の鑑賞だけどセリフを半分くらい覚えていて、自分の人生の一部としてこの映画があったんだなと改めて感じた。

この作品に惹かれるのは、日常との距離感のちょうど良さ。
ジブリ作品の多くは、日常とそのそばにある不思議な物語が魅力だと思う。
そんなジブリ作品の中でもこの作品は、特に日常との距離感が良い。
超序盤の学生生活が現代(2002年相当)に則していて、そこから少し逸れた世界に不思議な世界、物語があるというつくり。
すごく魅力的な世界観。
あり得ないこととは分かっていながらも、自分の人生においても不思議な物語の始まりを探してみたくなる。
世の中へのワクワク感を高めてくれる感じが、ジブリらしくてとても好き。

ラスト、ハルが友だちと話しながら、ムタの横を通り過ぎるシーン。
自分の時間を生きている感じが良い。

存在しない不思議な物語にワクワクを感じながら生きている自分が、ちゃんと自分の時間を生きているかは微妙だけど。
わっしょい

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