このレビューはネタバレを含みます
冒頭の走る犬が物語を広げていくところからの戦場のシーンはカメラアングルさながら、観ているこちらも砂煙にまみれているような臨場感がありました。
美術館の作品のような仮面の数々、絵画、ひとつひとつが丁寧で素晴らしかった。
この作品には沢山の嘘、偽りが存在していた訳ですが、それでも誰かの為になる偽りであれば、きっと救われるのかもしれないと最後まで見守っていたけど、最後はやはり父親の真実の言葉には勝てなかったなと切なくなりました。
その虚構の悲しみに耐えきれなかっのか、苦しみから解き放たれたのか。それはやはり天国で彼と再会した者だけが知りえる話なのでしょう。
キャラクターも一人一人が魅力的でした。このような素晴らしい作品を映画館で観ることができ良かったです。