すとんこ

沖縄スパイ戦史のすとんこのレビュー・感想・評価

沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)
4.5
パンフレット所有

太平洋戦争の沖縄での知られざる戦いを紐解くって話☆

不勉強ながらも、沖縄ではかなり過酷な状況であったことは知っていましたが、本作を観ることによって、より強烈な事実をたくさん知ることが出来ました。

米国の侵攻により、民間人を含む20万人以上が死亡したと言われる沖縄戦。
ゲリラ戦、スパイ戦が軍人のみならず、島民にも強制されていた。
10代半ばの少年達が「護郷隊」として徴用され、彼ら少年兵士達を鍛え上げたのが、かの有名な″陸軍中野学校″出身のエリート青年将校だった。
自分の家族(子供達)が戦っている以上、その家族も協力せざるを得ないという状況を作り出すという狡猾さ。
(登戸研究所で開発された兵器も、沖縄で使用されていました!)

そして、民間人の中からもかなりの人数がスパイ容疑の為殺害された。
手を下したのは軍人だけではなく、島民達もそれに荷担していたという恐ろしい事実。
根拠のない密告や、島民内の確執などに利用され、スパイ容疑がかけられた島民も少なくないらしいのです。
(そのため、いまだに真実をしりながら、口を閉ざす島民も多数存在します)

容易には受け入れ難い事実の数々に、戸惑いを感じると共に、軍隊(自衛隊も含む)は民間人を救ってはくれないのだ、ということを改めて痛感する一本(* ̄ー ̄)☆
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