2020/10/05
2020年90本目
監督 福澤克雄
原作 池井戸潤
野村萬斎
及川光博
香川照之
【まるで、犬だな】
大手資材商社を親会社に持つ中堅企業を舞台に、仕事にヤル気を見せない万年お荷物社員の主人公、八角(野村)が発したパワハラ騒動を機に、様々な人間達が彼に振り回されていき、やがて会社自体を揺るがす事件に繋がっていく様を描く企業ドラマ。
原作、監督、キャスト、物語にいたるまで、「ザ・日曜劇場」といった感じで、非常に面白かったです。
野村萬斎演じるダークヒーローの様な主人公、最初はこんな部下いたら苛つくなと思いながらも、少しずつ目的が明かされていく様がテンポよく飽きさせない。
横暴な営業部長役の香川照之もやはり流石の力演、他にもちょっとした役に至るまで豪華キャストのオンパレードで贅沢、その中でも個人的には気弱な営業課長を演じた及川光博が上手かったです。
パワハラ、不正経費処理、取引先との癒着、企業がかかえる倫理問題を織り混ぜながら、クライマックスには予想を超える展開が待ち受ける。
個人的にはスカッとしたとまではいかないが、いつの間にか拳を強く握りしめて見入っていました。
多くの方同様、自分も「半沢ロス」になっていましたが、少しだけ解消された気がした一本。
良作です。
"さあ、居眠りの時間だ"
