雑種

RBG 最強の85才の雑種のレビュー・感想・評価

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)
3.8
劇中にも出てきたけど、私の中で『ギンズバーグ判事=ケイトマッキノン』ってくらいSNLのパロディスケッチが大好きなんだけど、S45のSNL at Homeでケイトが着てたSUPER DIVA!のトレーナー本当に本人が着てたんだと知れて嬉しい🤣あとギンズバーグ判事が自分でノトーリアスRBGのTシャツ配り歩いてるの最高すぎる😂👏🏻


ここ数年でフェミニズムを扱った映画がグンと増えてて、それを観るたびに爽快感を味わえたり勇気を貰えたりするけど、ギンズバーグ判事の生き様からは『男性優位の理不尽な社会においても負の感情に振り回されず自分をコントロールすることの重要さ』を学べた。今の日本のジェンダー格差は50年前のアメリカとほぼ同レベルと言ってもいいくらい遅れてる(法律や制度が改善されても人間の価値観が全然追いついてない)から、それを実感する度に腹立ったり傷ついたりどうにかしてギャフンと言わせてやりたいと思ったりするけど、ギンズバーグ判事のお母さんの言葉、“Be a Lady(淑女であれ)”と、その教えを生涯にわたって忠実に守ってきたギンズバーグ判事の人生観にすごく感銘を受けた。淑女たれ、というのは決して「女性たるものお淑やかで慎ましく常に男性を立たせること」という意味でなく、怒りに任せて物事を解決しても自分や他の女性の為にはならない、って事なんよな。

マーティンさんは本当に頭が良いだけじゃなくユーモアがあって愛に満ち溢れていて一緒にいて安心出来るんだろうな。理想の(とゆうかあるべき)男性像だった。自分の能力や知性に相応の自信を持つことで相手のことも同じだけリスペクトできるんだろうな。ナショジオでギンズバーグ判事の付け襟特集みたいなのあって、その中にマーティンさんの“It's not sacrifice, it's family(犠牲ではない、それが家族というもの)”という言葉を刺繍したつけ襟が紹介されていて、こうゆう事を言える人の存在がこの生きづらい世界にとってどれだけ尊いことなんだろうってちょっと泣きそうになってしまった…。


私は友人や同僚(同世代か自分より若い世代)が無自覚であろうと性差別や女性蔑視につながる言動をしたら割とハッキリ不快感を伝えるけど、差別を差別とも思わないミソジジィと遭遇した時は、いくらこいつにフェミニズムという思想を説いた所で長い年月を経て積み上げられた偏見と腐り切った価値観を変えることは絶対に出来ないから(無駄に傷つきたくないし、存在意義のないミソジジィのために怒って自分の労力を使いたくないというのが本音)さっさと死んでくれるのを祈るしかないと思ってガン飛ばしてシカトに徹してるけど、こうやって行動を起こして理不尽な言動に怒り傷つきながら後世の為に差別と戦ってきた人の姿を見ると、面倒から逃げる自分の姿勢が恥ずかしくなるな。
雑種

雑種