・物語★★
・配役★★★★★
・演出★★★
・映像★★★
・音楽★★★★
環境破壊を背景に、聖職者の葛藤を描いた物語です。
そう言うとスピリチュアルにも思えますが、宗教そのものを描くというより、人間の悩みやジレンマに焦点を当てている点で、決してひとりよがりな宗教映画ではありません。
それでもやっぱり、クライマックスの“マジカル・ミステリー・ツアー”やラストシーンの解釈は難しい…
アカデミー賞脚本賞ノミネートに背中を押され、E.ホークとA.セイフライドをお目当てにミーハー気分で鑑賞するには、ちょっと敷居が高かったですね。
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(※以下、ネタバレあり⚠️)
クライマックスやラストは、世俗的な見方をすれば「オイオイ牧師さん、未亡人と何してんだヨ!?」といったシーンに他なりませんが、そこに込められた意味は、当然ながらそんなに安直で陳腐な筈がありません。
解釈にあたっては、「新しい祈りの形を見つけた」という牧師のセリフがひとつのヒントになるでしょう。
“マジカル・ミステリー・ツアー”によって地球の美しさとそれが破壊される様を体験したトラー牧師は、メアリーを通じてマイケルと同化することで、葛藤を克服したのかも知れません。
あの“自爆用ベスト”によって肉体もろとも自らを犠牲にするまでもなく、あの“有刺鉄線”によって彼は魂を殺したのでしょう。
直後、(ある意味で)マイケルとして復活した彼は、妻メアリーと再び抱擁を交わした…
あくまでパンフも読んだ上での個人的な解釈ですが、それがラストシーンが意味するもののような気がします。
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劇場用パンフ★★★★
全28ページ。
町山氏によるP.シュレイダー監督のインタビューは、本作を読み解く上で必読です。
また、制作過程で廃案となったアナザー・ラストにも触れる名作映画の「INSPIRATION」も重要。
正直、このパンフがなきゃ、全然理解できませんでしたよ!
いや、読んでもすべては解らない!