ゆーきまさ

孤狼の血 LEVEL2のゆーきまさのレビュー・感想・評価

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)
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これと『100日間生きたワニ』を見て気付いたことがあるので書く。

『100日間生きたワニ』。見てない人が多いと思うのであらすじをパッと書くと、前半後半に分かれていて、前半は主人公と思しきワニが死ぬまでのお話。後半は町に新しく引っ越してきたカエルがワニ亡き後の、冷め切ったワニの友達コミュニティに入っていく。事情を知らない、空気を読めないカエルの態度が憎まれながらもワニ的なポジに段々と認識されるようになり、冷め切ったコミュニティを再生させる。というお話である。

構造がまんま『孤狼の血』、本作『〜level 2』である。

主人公と思わしき人物の死(=交代)によって、ニューカマーが旧主人公の作り上げた秩序を維持する(or維持することができるのか)という構造。

この構造がこの短期間に再生産されているのは、社会状況に理由があるのではないか、と個人的に踏んでいる。

身の回りで起きた交代とそれに伴う秩序の回復。

わたくしは全く評価しないが、安倍政権から菅政権への自民党首の遷移だ。

それに付随して、政府のコロナウイルスへの対応に関する国民の不安の2つの代理表象として、これらの作品群の構造があるのではないか、と推測している。


菅総理というニューカマーが前総理の秩序に迎合できるか。

仁義なき秩序の破壊者という名のウイルスを克服することで以前の秩序に戻ることができるのか。

(原作はもちろんコロナ前や党首交代前に書かれた事実はあるが)その不安の代理表象がこれらの作品を作らせたのではないか、と個人的に思う。

ということに気付いたのでまたダラダラと書いてしまった。