甲子園の魔王

孤狼の血 LEVEL2の甲子園の魔王のネタバレレビュー・内容・結末

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

真木よう子の役所はよう子にしか務まらんのじゃ。

ヤクザ同士の抗争とバランサーとして暗躍する一人の刑事という作品から、イっちゃってるチンピラ2人(上林と日岡)が暴れ回るバトル映画に変わってしまった印象。1のラストの日岡はもういません。チンピラです。
前作の感想で「えぐい描写はあるけどグロさアピールにはしってなくて〜」みたいな事を書いた気がするんだけどここまでいくと過剰だなあ。眼球潰された死体も最初は恐怖感あったけど途中からしつけえなと思ってしまった。前作はグロ表現にもチラリズムがあったのに今作は”LEVEL2”を誇示する為か、色々とあざとさを感じた。
ご都合主義という表現は好きではないけど、今作はストーリー上かなりの無理が生じている。多くは上林のキャラクターを見せる為のものだが、日岡も前作の人格を引き継いでいるとは思えないし、各人物の行動に「いやそうはならんやろ」とツッコミを入れたくなる。吉田鋼太郎好きだけどこんなんヤクザじゃねえって。
演出面でみても前作ではやらなかったような心理描写が入ったり、見たら分かるようなことをナレーションで説明したり、フィクションあるあるが頻出したり(ドアを叩いていたら隣人が顔を出して「隣はずっと空き家だけど」とか教えてくれたり、チンタのトドメのシーンで一番良い位置にタイミングよく駆けつけたり他諸々)わかりやすくはなってるかも知れないけど、渋さは無くなっている。

…と文句ばっか言ってるし期待した感じじゃなかったのは確かだけど、全く楽しめなかったかと言われるとそうでもない気もする。エンタメ性は高いと思う。
でもアクション映画じゃなくて孤狼の血が観たかったのっ俺は!!
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