私の好きな文章を記録で残す
「さっきまでにこにこ笑っていて、突然人を拒絶するような、こんな男をどうして好きなんだろう?
マモちゃんとともに部屋の外に出ると、午前中の清潔な陽射しがまぶしかった。背を押されるように階段を下りながら、ひょっとしたら、夢みたいにうまくいってた日々は今日で打ち止めかも、とちらりと思った。いよいよ罰があたるのかも、と。ぞっとした。
ここ数週間は自分の行動をふりかえり、罰せられにあたいするものを、朝の光のなか、駅へと向かいながらひっきりなしに考える。思いあたることは何もないようにも思え、また、たのしいと笑ったことすら罰せられるにふさわしい罪悪にも思えた。」