上海ろんろん名瀬

愛がなんだの上海ろんろん名瀬のレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
3.5
この映画を見終わった時、わたしの両脇には20代後半(ぐらいと推測する)女性と、二人の女子高生がいた。
女性は静かに泣いていた。
女子高生は開口一番、ボソッと。
「この映画、よくわかんなかったね」
そして、こう続けた
「でも、これがわかったら私たちは大人になったって思えるんだろうね」

あぁ、そうかも。多分、私が高校生でこの映画を観ていたら絶対わからなかった。
好きな人に告ればいいじゃん、ダメでもいいじゃん、うざがられない程度に友達くらいにはなれるっしょ、あの頃はすごく単純に生きてこれたから。
色々なものへの憧れが強烈になったのは、少しずつ歳を重ねて、今まである程度広がっていた未来が少しずつ狭まってくることを実感してから。そうなってくると、単純に好きという感情がどんどん複雑になっていくのを感じる。恋人として、友達として、憧れとして、色々なものが混じって混じって。

愛ってなんだろうね。好きってなんだろうね。どうしようもなくきみのことが好きなのは、なんでもしてあげたくなるのは、憧れなのか友情なのか愛なのかわからないや。
根底には「幸せになりたい」だけしかないのに。