YP子

CLIMAX クライマックスのYP子のレビュー・感想・評価

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)
5.0
ギャスパー・ノエ監督/脚本

脚本5ページ

セリフは全て、即興の会話劇

順撮り

シノプシス(あらすじ)はあってもシナリオはなかった

ソフィア・ブテラとDJダディ意外は演技素人の本物ダンサーたち
※このダンサーたちはほとんどがフランスのバンリューという移民の多い貧しい公営住宅地帯に住んでいた

主演はソフィア・ブテラ(キングスマンでおなじみ)
ソフィア・ブテラはダンス経験者

フレンチディスコ、フレンチハウス

セローンの「Supernature」、
マーズの「Pump Up the Volume」、
リル・ルイスの「French Kiss」

クランピング・ワッキング・ヴォーギング・フレクシングなど6種類のダンス

最高最高最高最高最高




舞台は1996年の冬。
ダンス公演のリハ後の打ち上げパーティから朝までの物語。
物語?物語なんてないか。
とにかく、音!音!音!ダンス!ダンス!ダンス!
これがまたすっごくかっこいい。
最初のダンスシーン。
両腕を音楽に合わせて左右に振りまくるダンス序盤のシーンからもう目が釘付け!そしてセローンの「Supernature」が最高にかっこいダンスにどっぷりハマっててもう最高。

そこからLSDで精神崩壊していく話なんだけど、とにかくクセが強い!
クセしかない!半分は目を覆いたくなるようなシーンばかりなんだけど、すごい演技力だったり(本当に演技素人!?ってくらい)、かっこいいダンスだったり、目を覆いながらも目が離せないって状態になる。
演技素人の本物のダンサーだからこそ創り出せる映画だったのかもしれないですね!

最初のシーンには伏線の山。
最後それらを回収して「あ!なるほど!」ってなるけど、「え?でもまって。なんで?」ってやっぱ最後ハテナになる。
落としたいのか落とさせたくないのか、ノエ監督!この不気味さ、これがまたいいです。

97分。

あっという間だった。
そして、鑑賞後もずっと尾を引く。
ずーーーーっと。
何ならもう一回観に行きたい。

こんな映画は他にはない。
ここまでぶっちぎって変態ドラッグムービーはない!
LSDは絶対やらない方がいい、と誰しもが思うことでしょう(笑)

ギャスパー・ノエがこの映画で言いたかったことは
“ダンスは楽しい、アルコールは怖い”って事だけらしい!(笑)


そしてソフィア・ブテラ、超カッコイイ。キングスマンの時も思ったけど、この人超いい。しかも演技もすごい。なんかぶっ飛び方が最高。怪演というのはこういうことではなかろうか!超すき。


あぁ、こんな素晴らしい映画をありがとう。
ギャスパー・ノエ、あなたは最高です!
YP子

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