丽遥

左様ならの丽遥のレビュー・感想・評価

左様なら(2018年製作の映画)
3.5
きっかけがどんなに些細なことだろうとも、どんどん変わっていく人間模様がまさに高校でのそれって感じだった。綾の死がクラスメイトに与えた感情はデカかったけど、別に死自体はそんなに人間模様を動かしてはなかったのかな?と思う。何かひとつの関係性を取り出してそれを作品の主題に持ってきたいとかではなく、ひとつひとつのエピソードが同時多発的に起こってることを描きたかったのかな〜と。実際クラスで起こったことで、解決したことは何も無かった。

あまり気をてらったようなカメラワークがないなか、ラストシーンでなだれ込むような怒涛のカットが、主人公の感情が溢れた様子を表してるみたいだった。

綾が登場するシーンでは夕陽の逆光で撮られてたり、光の輪郭を滲ませる効果が使われてたり、とにかく綾を手の届かないようなイメージだけでできたような存在にしたかったんだろうな〜だったらもっと主人公が綾に対して抱いていた気持ちを描出すればよかったと思うが…綾が特別な存在である理由があまり分からなかった。
たまにカメラが意図的に揺れてるときあったけどあれはなんだったんだろう…

あと、クラスにいる誰も悪くないけど残念で悲しい女の子を描くのがうますぎるだろと思った。
丽遥

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