Ayumi

ヘイト・ユー・ギブのAyumiのレビュー・感想・評価

ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)
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きっとこれが現実。これが今なお続く人種差別の現実なんだ。

私に何ができるのだろう?何をすべきなんだろう?スターの通っていた高校の生徒たちの中身のないデモ活動が、今世界で起きていることと重なって胸が痛かった。本当の意味での人種差別へのプロテストとは?物事の本質を見ようともせず、ただblack lives matterを掲げて街を歩いたり、SNSに投稿したりすることに意味はあるのか。決して当事者にはなれない、当事者の気持ちを理解することはできない私に出来ることは何か。表面的なことではなくて、今何が起きているのか、何が原因で、その裏にはどんなに長く深い歴史があるのか、ちゃんと知る必要があると思った。

最近のニュースをきっかけに、人種差別について悶々と考える時間が増えて、なんで神様はみんな同じ肌の色にしてくれなかったんだろう…なんてそんな、思っても仕方ないことを思ったこともあった。でも、「理不尽な世の中でも黒人であることの誇りを忘れるな」ってお父さんの言葉を聞いて、そうか肌の色は誇りでもあるんだと気づいた。どんな肌の色に生まれたって、恥じることなどない。みんな肌の色が同じなら良かったなんて、思っても仕方ないし、思うこと自体間違ってた。全ての人種の人が自分の生まれを誇り、胸を張っていられるのが、本来あるべき世界の姿。そんな世界にしていけるように、まずは一人一人が問題について知ろうとするところから始められたらと思う。
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