コ

凪待ちのコのレビュー・感想・評価

凪待ち(2019年製作の映画)
3.8
「誰が殺したのか? なぜ殺したのか?」っていうキャッチコピーだからミステリーかと思ったら人間ドラマだった。

殺されるまでのもったりした日常が少し退屈だった。でも事件が起きてからはテンポよく進んで面白かった。

なんで香取慎吾主演なんだろう。演技は確かに今まで見てきた慎吾ちゃんと異なるもので、迫力ある演技だったけど、声高すぎて少し違和感を抱いた。でも異常にガタイ良い感じが、石巻で浮いてて、よそ者感出ててよかった。

本当は優しい郁男が、狂気的なクズに豹変する時に顔がアップされて歪んでいく演出が特徴的だった。すぐにギャンブルにはまってしまう郁男を見てられなくて、理解できなくて、腹立たしかった。でもそれがギャンブル依存症なんですね。ギャンブルは理解出来ないけど、自分がクズだって理解していてもなかなか直せない所は誰でも共感できるんじゃないかなと思った。

なーんか気持ち悪い映画だったな。殺された時に誰も犯人はだれだあ!!って騒がないのはなんで?殺人事件だよ?交通事故じゃないよ?郁男も美波も自分のせいだって思うのは分かるけど、もうちょっと犯人への意識ってあるものじゃないかなと思った。
dv男に対して、勝美も小野寺も平気で美波を引き渡すのもよく分からなかった。
レストランでdv男が亜弓に発した言葉からもクズ中のクズじゃん。なんでだろ。
個人的に胸糞悪かったのが、「再生」の物語だから色んな人が再生していくんだろうけど、その中の一つにdv男が赤ちゃんみて泣いているシーンがあった。私的には散々周りを傷つけて、荒らしてきたような奴が、違う環境で勝手に「再生」して、今までなかったことにするんか?って思って胸糞だった。自分が美波だったら納得いかない。でも美波も赤ちゃん抱いてdv男に微笑んでるし意味わかんね。

人間ドラマといえもうちょっと犯人の動機掘って欲しかったな〜あんだけ周囲に優しくして殺すっていうサイコパス発動しておきながらあっさり逮捕。納得がいかない。演技は良かったけど。

勝美が一番いい役してた。かっこよかった。でもあんだけリアルな人間模様映画なのに最後実は組長?みたいな人に貸しがあってあっさり郁男を返して貰えたのは非現実的〜って思っちゃった。津波で助けてあげたんかな?

私が求めてた結末は、最後船の上で再出発の後に結局郁男は死んだ勝美の保険金でギャンブルにつぎ込んでるシーンを1カットいれると、人生!!ってなるしよりリアルな私好みの映画になったかな
それじゃあ再生にならないか笑

結論一番屑なのは印刷会社のゲロ吐いてたあの男に決定。
コ