凪待ちの作品情報・感想・評価

上映館(1館)

凪待ち2019年製作の映画)

上映日:2019年06月28日

製作国:

上映時間:124分

あらすじ

「凪待ち」に投稿された感想・評価

Frances11

Frances11の感想・評価

4.3
普段邦画は殆ど見ないのですが試写にて。競輪にハマってどんどん事態が悪い方悪い方へ転がっていく主人公、そんな主人公に周りが手を差し伸べてくれます。
主人公が何でこんな自分を助けてくれるのか?と問うシーンは見ていて痛々しかったです。
共感出来る映画では無いですし、見た後複雑な気持ちになりますが脚本秀逸だなーと唸ってしまいました、、、。
たま

たまの感想・評価

4.5
救いようのなろくでなしの主人公郁男。が、主演香取慎吾はその体躯と佇まいに滲む繊細さで 彼を支える疑似家族に違和感をもたせない。
サスペンス要素は低いが、それがかえって良かったように思う。
美波役の恒松祐里のまっすぐに刺さる演技も素晴らしかった。そして亜弓の父役である吉澤健さん、圧巻でした。
ラストのラスト、個人から東北へとスライドしていくテーマ。いや、はなからそれは映画の底流にあったものだと気づく。

慟哭する香取慎吾に涙が止まらず、見終わってすぐに又観たくなる映画、素晴らしかったです。
映画kana

映画kanaの感想・評価

4.5
久しぶりの邦画。あまり邦画には惹かれ無い私だが、白石監督が宮城県石巻を舞台に描くヒューマン物、あの白石監督が香取慎吾をどう調理したのかにも興味があり鑑賞。
ギャンブル依存、金、殺人様々な社会の裏側と共に、登場する人間達のそれぞれ抱える闇。震災がもたらした色んな痛みや爪痕が上手く進行していく。 主人公の郁男を演じる香取慎吾。 ギャンブル依存を象徴する傾き、無気力な眼 ギャンブルにのめり込む眼 喧嘩のシーンの狂ったような眼 こんな表現が出来る人だったのかと驚いた。でかい体の背中から発する自分ではコントロール出来ないジレンマ等も醸し出せていた。女優陣も見事な演技。リリーフランキー、吉澤健、音尾琢真の流石の演技力には脱帽。その他に出演している役者陣もシーンは少ないのに存在感ある演技。其々の闇の中に一欠片の光、様々な愛。綺麗事に書かれていない震災のリアルがそこにあった。 観た後に、必ず胸にズシンと残る映画だ。是非また観たい。
凪待ち、心に刺さりました。
静かな余韻が長く心に残ります。
あまり予備知識なく鑑賞した私は、いい意味で裏切られ続けて、
最後まで心揺さぶられる展開でした。
主演の香取慎吾の佇まいは圧巻。
抑えたさりげない演技描写に唸いました。
愚かで情けない男の顔、深く悲しみを押し殺した表情、
まるで自傷行為のような悲しい暴力、諦念、悔恨、絶望・・・
画面いっぱいに顔が映っても、画が持つし色気がある。
香取慎吾の映画作品をもっともっと沢山観たいと思いました。

特にギャンブルへの依存性を描写した『傾き』の表現、
すり鉢状の競輪場の『傾き』と相まって、
深く印象に残りました。
GA患者特有ののめり込んでるときの目の表情も
凄みがあってうまかった。

あと、西田尚美・恒松祐里の両女優のキャスティング絶妙!
透明感、儚げな芯の強そうな横顔など雰囲気がよく似ていて
まるで本当の母子のよう。
リリーフランキー・音尾琢磨 ・吉澤健はさすがの力量。
文句なし!間違いなし!

作品全体は、ムダなシーンが一切なく、
純度の高い、引き締まった印象。
大規模な作品だと色んな忖度が入ったり、冗長になったり、
結果何だったのかぼーんやりしてしまいがちだが、これはその逆。
すごく明確に、強烈に、監督の個性やメッセージが反映されている。
少数精鋭にすべて委ねて、短期間でぎゅっと撮った作品だと思った。
だからこその、この、高純度。
船頭多くして船陸に上がる…の逆。
幾層にも重なった、輻輳的な深いテーマを描きながらも、ぼんやりせず、言いたいことがダイレクトに伝わってくる映画でした。

あと、石巻の今の風景、震災の残した様々な傷についても、
さりげなく、だけど、丁寧に誠実に描いてありました。
エンドロールを観ながら、この作品が「鎮魂歌」のようにずーんと響いて涙が止まりませんでした。
『弱き一人でも、自分は一人じゃないと気付けたとき、
 強く立ち向かう事ができる』
それでも続いてゆく人生。立ち上がりまた歩き出す。
海の凪を待つように、いつか心が癒える日が来ることを待ちながら。
(長々すみません)
mikarin

mikarinの感想・評価

5.0
心に深く残る映画でした。役者さんが皆さん魅力的、観終わってすぐまた観たくなる作品でした。噂には聞いていたけど主演の香取慎吾さん演じる郁男に心奪われました。ダメダメな男だけど心の奥に優しさがあるんだろう郁男にまた会いたくなります。
暴力シーンが苦手な私だけど全く問題ない、犯人探すの忘れてしまうヒューマンドラマでした。
たくさんの人に実際に観て実感してほしい素敵な映画です。
香取には興味なかったが白石監督の作品ということと、縁あり見に行ったが、凄く良かった 孤狼の血や日本で1番悪い奴、凶悪と白石監督の作品は素晴らしいものばかりだが凪待ちはこれら以上に良作。これからの白石監督はノワール映画だけでなく、凪待ちのようなヒューマンストーリーも期待 。香取の演技も中々良かった。
ゆう

ゆうの感想・評価

4.0
ギャンブルに明け暮れる
ろくでなしな男…
明、暗で分けるなら
自分の苦手な暗であるこの作品の中に、
観終わった時に何か1つでも
光を見つけることが出来るだろうか…

主人公郁男の出した答え…
そしてラストシーンの映像…

自分なりの解釈で
それを見つけられたような
気がします。
私が持っていた
白石和彌作品イコールバイオレンス
という固定観念を
覆されました。
今年1番の映画だった。

舞台は宮城県石巻市。監督には以前から東日本大震災について描きたいという思いがあったそうだが、そんな監督の思いからか「放射能」や「津波」といったワードが劇中に度々でてくる。その中でもある場面の台詞で「津波で全てがダメになったんじゃない。津波で新しい海になったんだ。」という台詞がある。この台詞は「凪待ち」という映画をギュッと凝縮したような台詞である。
喪失と再生を繰り返して生きながら、また喪失していく。何の希望がないように見えても、生きていくしかない。そして、人を救うことが出来るのはやっぱり人しかいないのである。そんなことを思わせてくれる映画である。
予告で「歪んでいく愛」という言葉が出てくるが、酒癖も悪くギャンブル依存症である香取慎吾演じるどうしようもない男、郁男が持っていたのは綺麗すぎる真っ直ぐな愛であった。
#138
香取慎吾がどーしよーもないクソ人間でした🥺
あ、もちろん役柄ですよ🤣

「狐狼の血」の白石監督だし、リリー・フランキーも出演してるから少し期待してましたが…後味の悪さは秀逸👍
でも香取慎吾じゃなかった方が良かったかなぁって思う。あの役は。
キムタクが何やってもキムタクのように香取慎吾も同様で、ギャンブル依存性の怖さは伝わってきたが、どうも入り込めなかった😅

ちなみに劇場映えする作品ではありませんが後味悪い胸糞映画が好みの方にはオススメです✋
no58

no58の感想・評価

4.9
凄い作品だった。
何度か感情がたかぶって泣いてしまった。

今まであまり香取さんの演技を観たことがなかったけれど、こんな仄暗い瞳をするんだなとか、寂しげな佇まいをするんだなとか、迸る狂気や深い悲しみ、やるせなさ…
本当に奥行きのある演技をする、素晴らしい俳優さんだった。
是非他の役も観てみたい。

リリーフランキーさんは相変わらず素晴らしい表情をするし、しばらく忘れられなさそう。

喪失と再生の物語。
重くて苦しい。恐ろしい。けれど、心から観てよかったと思えた作品。

出演している俳優さんが皆素晴らしかったのと、白石監督の演出ゆえだと思う。
圧倒的な演技力に打ちのめされた感じ。

ラストまで見終えて、タイトルを思うとまた泣けてきそう。。
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