センター分けのましゅちゃん

ドクター・スリープのセンター分けのましゅちゃんのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
3.5
ドクタースリープ
スティーブンキング原作の小説を
スタンリーキューブリックが
実写映画化した
「シャイニング」の続編。
前作でのホテルで起こった惨劇から
40年後の物語を描く。
今作で主人公となる
前作でホテルでの惨劇を生き抜いた
ダニー少年の40年後の姿を
ユアンマクレガーが演じる。
【story】
40年前、
雪山のホテルで起こった惨劇を
母とともに生き延びたダニーは
父に殺されかけた経験がトラウマとなり
人を避け、酒に溺れ、放浪して日々を
送っていた。
ある日、自分と同じように
特殊能力を持つ少女・アブラと
共鳴したダニーは
彼女が能力によって目撃したという
自分達と同じく特殊能力を持つ者が
次々と姿を
消しているという事件を知る。
そして鏡に
浮かび上がる"REDRUM"の文字。
事件の真相を追うダニーは
導かれるように"あの雪山のホテル"へと
足を踏み入れて行く...
【revue】
あの「シャイニング」の続編を
まさかスクリーンで目撃できる日が
来ようとは...
それだけでも価値のあるこの作品は
前作のファンからすれば
感涙ものである。
さて、内容。
冒頭のカットから
前作でキューブリックが
描いたシャイニングへの強いリスペクトと
作品の名残が強く感じられることに
胸が震えた。
上映時間の長さもあってか、
冒頭部は比較的単調な展開が続き
ストーリーとしては大きく進展せず
誰もが待ちわびる"あの光景"が
姿をあらわすまでは忍耐の時間が続く。
それでも各所に散りばめられた
前作のキューブリック版の名残や
リスペクトが溢れた映像を堪能でき、
退屈することはない。
後半部はこれでもかとばかりに
脚本としては最高峰とも言える
盛り上がりが続き、
映像としても手に汗握る場面が
ひっきりなしに打ち込まれる。
前作ファンなら涙が滲みそうな
演出の数々。
あんなアイテムやあんな人物まで。
この作品はまぎれもなく
シャイニングの世界観であると
伝えてくれる。
しかし、
それと同時にキューブリックの
描いていたあのサイコホラーとしての
恐怖。
理解の及ばないものに
わけもわからないまま翻弄され
追われる恐怖。
あの背筋のゾクゾクとした、
不快感と焦燥感に
押しつぶされそうな世界観からは
大きく切り離されてしまう。
比較的アクション映像のような
超展開に切り替わる後半からは
映像やステージはあのシャイニングながらも、
キューブリックが描いた演出、世界観は
感じ取ることはできない。
ただ今作はあくまで
スティーブンキングのドクタースリープの映像化であり、
キューブリックのシャイニングとは
別物であると考えれば、
なんら問題はない。
...しかし、そう考えれば
露骨にファンサービスのごとく
キューブリックの描いたシャイニングに
すり寄っていた前半部は
なんだったのか?
全体的な出来としては
十分に楽しめる良作なものの
キューブリックの描いた
シャイニングの継承としては弱く、
新たにスティーブンキングの
ドクタースリープの
映像化としてみるには、
まだ作品としての
確立に欠けるようにも
見えてしまい、
少しもったいなくも感じられる。
もう少し、あと少しだけ
キューブリックの描いた世界観を
後半部の超展開の中に継承するか、
いっそ冒頭から
キューブリックの世界観を
多少捻じ曲げてでも
後半部の超展開を
許容起爆範囲にねじ込む仕掛けがあれば
さらに楽しめる作品になりえたようにも
思える。
ちなみに
BGMに関しては見事。
作品としては良作である事に
間違いはないため、
おススメは出来るが
前作への愛が強ければ強いほど
今作は評価が分かれてしまうかと。
賛否両論を呼びそうな一本。
個人的には賛寄りではあるが
可もなく不可もなし。
しかしおススメはできます。
ぜひ劇場で。
【評価】
ストーリー☆☆☆
演出☆☆☆
映像・迫力☆☆☆
上映時間☆☆
BGM☆☆☆☆☆
総合☆☆☆★(3.5)/5
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