イガコ

マチネの終わりにのイガコのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
2.7
原作の記憶が鮮明なうちに観てきました。

劇中、福田進一さんのギターが流れており
雰囲気よいです。

原作小説の劇化につきものの
設定の変更は、仕様がないところではあるのだけど
福山さん演じる「世界的ギタリスト」蒔野は
小説では冒頭、
サントリーホールでリサイタルをやって
と、ホール名も具体的に出ていて、
それでそのギタリストの格もわかるのですが
ずっと小さいホールで撮っており。
楽屋もなんだかちょっと寂れた雰囲気で。
映像化するからには、
晴れの舞台である彼らの仕事場=コンサート会場も含めて
その華やかさをも演出として欲しかったかなと。

そしてもっとヒロインの石田ゆり子サマを
綺麗に撮ってあげたらよかったのに…
恋愛の高揚感より
お顔の疲れが優先してしまってみえて哀しい。

小説では、そんなマネージャーおらんだろう…と
ツッコミまくった三谷役を
桜井ユキさんが大好演しており、
彼女に関しては、小説よりよかったかも。

原作のポイントとなる大事な箇所が何カ所か飛ばされていて
尺の都合とは言え、残念。
ギタリストの演奏中の苦悩も
もうちょっと表現方法なかったかなあと…。

メロドラマっぽく
もっとベタベタに撮った方が
いっそ潔かったかもしれません…。
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