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マチネの終わりにのamのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
3.0
美しい音楽、美しい街並み、詩的な台詞といったロマンチックな面がある一方で、テロ、死、嫉妬、といった人間の負の部分が描かれていて、ただの甘いラブストーリーじゃないところが良かった。

ただ、話の流れ的に、どこをどうしたらマネージャーと結婚するのか理解できなかった。あの女が相当やり手だったということ?100歩譲って結婚は理解したとしても、子供までつくる??おい、マキノ。お前なにやってんだって感じはした。笑

「世界のどこかで貴女が死んだら、僕も死ぬ」って言ったじゃん!笑 この台詞、すごくロマンチックで胸に響く言葉なのに………。こんなことを言う人が、あんなマネージャーみたいな女にやりこまれるなんて………。結婚はいいよ、まあいい。子供は………。かなりがっかりしました。笑 まあそれほど、洋子と離ればなれになったのが辛かったのかな………。男の人ってみんなそうなの?寂しさを埋めてくれる人なら子供までつくっちゃうものなの?

洋子はわかるんですよ。元々結婚する予定だったし、マキノとのカフェの会話で子供の話も出たので、彼女的には結婚や出産は望んでいたことなんだろうなあ、と。一回別れを告げておいて、伊勢谷さんのところによく戻れるよな、とは思ったけど。

それから最後。
早苗が「一度咲いた花を見たら、蕾を見ても、花を知らないで見た蕾にはもう二度と見れない」みたいな台詞を言うんですよね。
私はこれは早苗自身のことを言っているんだと思ったのです。その後玄関先で彼女が泣きながら「これからはもうあなたの好きなようにして。蒔野さん。」って言ったことからも、別れた、ということなんだと思ったのですが…。
皆さんのレビューを読むと、解釈が色々分かれているみたいですね。

私はハッピーエンドだと思いました。2人が笑いあったシーンで映画は終わりますが、結婚するとか子供を産むとかそういった話ではなく、心が繋がり合う関係性を維持していくというか…。かなり遠回りではあったけれど、2人にとって幸せな未来が待っているんだろうな、と私は思いました。

音楽や世界観は大好きですが、マキノの男気のない行動でがっかりしたので、私的にはあまり好きなストーリーではないです。
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